浴衣は左が前?それとも右?男女で違うのでしょうか。
浴衣を着ようと思った際、こんな疑問が浮かびませんでしたか?
結論を先に申し上げますと、男女違いなく、浴衣は右前が正解です。
それ「左前だよ!」と指摘され、恥ずかしい思いをした人もいるのではないでしょうか。
というのも、お恥ずかしながらまさに私のことです(笑)
まだまだ若い頃温泉旅行に行った際、見ず知らずの年配の女性から「浴衣が左前ですよ」とこっそに耳打ちされたことがあります(笑)
当時、「左前」もよくわからず、すぐにググった記憶があります。
さらに左前は死人が着る際の着方ということも全く知らず、彼氏も「左前」だったのでまさにタイトルにある「死人カップル」笑
そんな私のようなこっ恥ずかしい体験をしたくないなら、この際しっかりと「わかりやすい右前の覚え方」をインプットしちゃって下さい。
浴衣は男女どちらも右前が正解
先も申し上げたように、浴衣を正しく着るには「右前」が正解。
浴衣だけでなく着物もで、和装全般に通じるルールです。
しかし、左前、右前をかなり誤解している人が沢山います。
自分から見て右が前?
それとも他の人から見て右が前?
前って内側ってこと?外側ってこと?
右前と言われても着物などを着慣れていない方には混乱の元ですよね。
わかりやすい右前の覚え方
一番わかりやすかった覚え方はズバリ「y」になっているかどうかです!
「他にも右手が懐にスッと入るか」とか「着物が時計回りになっているかどうか」、「右が肌につく」がありましたが、「y」になるが一番シックリ来ました!
それでもわからなくなったらyを指で作って自分の胸元に置いてみるとスンナリわかります(笑)
右前に決まった理由は?
そもそもなんで右前に決まっているのでしょうか。
調べてみた所決まった時代は、奈良時代で「元正天皇」という日本初めての未婚女性の天皇が、突然「これから着物は右前で着ましょう!」と決めてしまった事がはじまりでした。
というのも、当時交流が濃かった中国が「右前」だったためこれを取り入れたようです。
後に「右衿(うじん)の礼」と呼ばれるものです。
なので、昔の天皇が決めた事が今までずっと守られてきたから「右前」の理由。
しかし、私も指摘されたことがある「左前」がダメな理由はどうしてなんでしょうか?
死装束が左前の理由は葬式のしきたりによるもの
少し触れましたが、左前というのは亡くなった方が着る「死装束」の着方。
日本の葬式習慣に「逆さごと」という通常とは逆の事を行う習慣があります。
あの世はこの世の逆さまになっていると考えられていることや、死の世界の住人と生きている人を区別し、守っていくために行うようです。
生きてる人が「右前」。
だからシンだ人は「左前」という訳。
怪談で出てくる、死人は手のひらを相手に向けてバイバイ出来ない「逆さバイバイ」や、縁起が悪いとされる「逆さ水」(通常、お湯に水を入れて温度調節しますが、水にお湯を入れて調節すること)などを思い出しました。
混同されやすい!洋装のときは男女別
また、記事を書く上で調べていたら、着付けを習っている彼女が彼氏の浴衣を着付けたところ、家に帰った彼氏は「男は逆だと家族に笑われた」と言われた体験談がありました。
私も、男女で着方が逆だと聞いたことがあるので調べてみた所、逆なのは洋服のときのことで、それと混同している方が非常に多いようです。
ちなみに、洋服の場合男性が「右前」、女性が「左前」です。
私のように無頓着な人は、シャツのボタンのかけ方が男女逆ということに気付いていないことも多いです(笑)
ボタンが逆になった由来は諸説あるようですが、欧州の上流階級説が有力です。
女性のきらびやかなドレスは一人で着るのが難しく人に着せてもらう事が多かったので、対面したときにボタンがとめやすい左側(男性の逆)。
男性は自分でとめる事が多く右利きがほとんどなので、自分でとめやすい右側にボタンを付けた形式が広がりそれが一般化されていったとされています。
若い女性が浴衣の着方を間違えやすいのは、洋服のルールが「左前」だからというのも理由の一つかもしれませんね。
まとめ
浴衣は男女とも「右前」が正解で、洋服のときのみ男女別になることや、なぜ左前が「死人」になってしまうのかを解説してきました。
余談ですが着付け彼女と、家族に笑われた彼氏は「彼女が正しい」と家族に訴えて、名誉は守られたそうです。
このことからも間違った認識は、誤解を産む教訓ですね。
自分で間違えて恥を掻くの真肌いいのですが、間違った認識が世代間に遺伝するのは食い止めたい。
子どもがいる場合親は、本当に正確な情報を伝える事を心がけたいものです。
「右前」と「左前」がわかったところで次は正しい着付けの仕方かなと思いましたがいかがでしょうか。
これを機に、着付けなどを習ってみるのも面白いかもしれません。
え?私ですか?私はやりません(笑)