ラグビーワールドカップ2019の日本代表メンバーである、具智元(読み方:グ・ジウォン)選手。
韓国国籍かつ父親も元ラグビー選手で韓国代表を務めた経験も。
でしたら、具智元選手は当然韓国で代表をする事を考えるように思えますよね。
しかし、「日本代表メンバー入りが一番の夢」とインタビューで語っています。
この記事では、具智元選手がなぜ韓国代表ではなく日本代表を目指したのかをまとめました。
目次
具智元は韓国籍!wikiプロフィール
生年月日:1994年7月20日(24歳)
出身地:韓国、ソウル
身長:184㎝
体重:122kg
出身校:日本文理大学付属高校(大分)→拓殖大学
所属:ホンダヒート、サンウルブズ
ポジション:プロップ
具智元選手は、韓国ソウルの出身。
小6でニュージーランドへ留学を経て、中学二年生の時に日本へ。
以降ずっと日本で暮らしています。
大学時代からスーパーラグビーのサンウルブズに選出され、活躍は年齢の割に長くベテランなんです。
そもそも、ラグビーでのルールでは日本国籍以外の方が「日本代表」となれるのでしょうか。
日本国籍以外でも「日本代表になれる」ラグビーのルール
2019年のワールドカップのメンバーのうち、外国出身者は過去最多の15人となりました。
智元選手は韓国国籍ですが、ラグビーには日本国籍以外の方でも以下に当てはまれば、「日本代表」になれるルールがあります。
日本以外の国での代表歴がないこと
これは絶対条件で、一度でも外の国の代表になれば「日本代表」にはなれません。
他、3つの条件のどれかを満たしている必要があります。
・日本出身
・両親、祖父母のうちの1人が日本人
・3年以上継続して日本に居住していること
(2020年12月31日から、5年以上に改定予定)
具智元選手は、今まで国の代表にはなっておりません。
また中学二年生から10年以上も日本に居住している事から、条件を満たしております。
そして一度日本代表に選ばれれば、他国で代表にはなれません。(※昔は出来たが2019年現在はなれない)
具智元は「韓国代表入り」ではなくなぜ「日本代表入り」を目指したのか?
ただ一度代表に入れば今後、他の国・地域の代表にはなれない。
そう分かっていて具智元選手が選んだのはラグビーを通じて深い絆を培ってきた日本だったのは何故なのでしょうか。
調べてみると主に2つの理由があることが見えてきました。
1つ目は、韓国よりも日本のほうがラグビーが盛んだから
2つ目は、日本代表入りは父親の夢でもあったから
一つずつご紹介していきます。
韓国ではラグビーが人気がなくラグビーの英才教育を受けるなら日本が適しているから
今回のラグビーワールドカップはアジア初で日本で開催する。 だが、韓国は今回にも予選で脱落….韓国でラグビーが非人気スポーツのためラグビーワールドカップは幻の大会
いつかは韓国ラグビーがラグビーワールドカップ出場はもちろん、オリンピック出場を果たすことが出来るかな?
— 네오리바이벌 (@ksy9423) April 18, 2019
韓国では、ラグビーというのは本当に人気がなく、競技人口が少ない。それだけよく訓練されたマナーの良い選手が揃っている…とも言えるけど、昔はレフリーの判定に食ってかかる様な事もありましたね…フットボールと比較するのはいろんな意味で難しいです。
— daispoworldrugby (@Daispo_Rugby) June 1, 2017
日本ではラグビー人気で盛り上がっているが、韓国ではラグビーの「ラ」の字も出ない。韓国でラグビーは“マイナースポーツ”に分類されており、まったく人気がないのだ。
引用:http://s-korea.jp/archives/594/2
どれほど人気がないのか、例えばチーム数で見てみると2016年では
日本のラグビー競技者人口:18万人
韓国のラグビー競技者人口:1300人強
の数の差があったとのことです。
日本では、毎年冬に大阪・花園で行われる全国高校ラグビー選手権大会には約800校が予選に参加すると言われています。
しかし韓国では、その100分の1にもならないのが現状のようです。
アマチュアのチーム数も中学校23チーム、高校20数チーム、大学9チームという少なさなのです。
金 光植(きむ かんしく) 「日本に住んできづいた韓国の問題は、ジュニアのクラブが盛んではないことだ。日本では5歳から参加できるクラブがあり、気軽にラグビーを楽しめる環境があるんだ。こうした環境が日本のラグビーの発展を支えている。多くの人がラグビーに触れるから人気も高まるんだ。」
— ラグビー名言bot (@rugby_quotes) September 20, 2018
また、小学生のジュニアクラブも日本にはあるが、韓国では盛んでない事もTwitterで指摘されていました。
だから具智元選手や元韓国代表の具智元選手の父親である東春さんは、韓国よりも環境が整っている日本を選んだとのこと。
また、指導面も「細かく技術を日本の指導が良いと感じ」日本へきたようでした。
日刊スポーツの取材でも具智元選手は、以下のように語っています。
日本代表として初のW杯に「ラグビーをするために日本に来た。日本に来たときから一番の夢です。うれしいです」と満面の笑みで語った。
ラグビー日本代表は「親子2代で追ってきた父親の夢」でもあったから
しかし具智元選手が日本代表にこだわった理由はそれだけではありませんでした。
日本代表の夢だと語った具智元選手の父親もまた、現役時代に日本代表になることが夢だったのです。
親子2代で追ってきた夢だった。東春さんはかつて「アジア最強」とうたわれた名プロップだった。1986、88、90年のアジアラグビー大会で日本を破り、韓国を3連覇に導いた。現在、智元選手と兄智允(ジユン)さん(27)も所属するホンダ(当時は本田技研鈴鹿)で、東春さんも91年から5年間プレーした。だが最後までW杯とは無縁だった。
引用:毎日新聞
出典:日刊スポーツ
現在具智元選手が所属するホンダは、父親の東春さんも5年間所属していました。
さらに「アジア最強」とまで言われていたのにも関わらず、「日本代表」には選ばれませんでした。
さらに父親だけでなく、兄の智允(ジユン)さんもホンダに所属。
親子二代でホンダに所属するラグビー一家なのです。
そのため父親が当時達成出来なかった夢を叶えるためにも、日本選手としての「日本代表入り」を目指したんですね。
父親の東春さんは具智元選手について「日韓両国の架け橋になってほしい」と願っていました。
親子共々、夢が叶い本当に良かった!
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具智元選手がなぜ韓国代表ではなく、日本代表入りをしたかについてまとめました。
韓国ではラグビーの競技人口は日本と比べても圧倒的に少なく、あまり人気のないスポーツのようです。
さらに、具智元選手と父親の夢が重なって「日本代表入り」を望んだことがわかりました。
日韓の架け橋になりますよう、応援しております。
最後までお読み頂きありがとうございました。