そうめんとひやむぎの違いは?時期も関係しているの?

「お母さん、そうめんとひやむぎって何が違うの?」

先日の我が家の会話。

子どもに突っ込まれて困る話題の上位にランクインするのではないでしょうか。

夏になるとさっと作れて、のどごしも爽やかな麺類であるそうめんやひやむぎ。

けれど、2つの違いってよくわかっていない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、ひやむぎとそうめんの違いをまとめました。

そうめんとひやむぎの違い

名前

なんで「そうめん」っていうのか調べてみた所、中国から来たと考えられており、さかのぼること室町時代の文献にも「索麺(さうめん)」と乗っています。

「索(そ)」は糸やひもなどを1本により合わせる意味がありこの製法が名前の由来のようです。

ちなみに「さう」が「そう」に変化したのは発音が混同されて江戸時代に「そうめん」で定着したから。

白い麺なので素材の「素」があてられて現代の「そうめん」となりました。

一方ひやむぎは、うどんからきたもの。

昔はうどんを「切り麦(きりむぎ)」と言い、熱いものを「熱麦(あつむぎ)」、冷たいものを「冷麦(ひやむぎ)」と呼んでいました。

結果、通常うどんは温かいまま頂くことから、熱麦は消えて行き冷麦が残ったわけです。

麺の太さ

JAS(日本農林規格)で確認すると、そうめんとひやむぎの麺の太さに決まりがありました。

そうめん…直径1.3mm未満

ひやむぎ…直径1.3mm以上1.7mm未満

と呼びます。案外あっさり!

そうめんの代表格である「儀保の糸」なんかは本当に麺が細いですよね。

ちなみに1.7ミリ以上はうどん。

作る時期や作り方

そうめん…10月~4月に作られる

ひやむぎ…9月~5月に作られる

小麦粉+食塩水を混ぜてコネコネし、麺生地をつくったら平にしてなんと手作業で生地を伸ばしていきます。

細ければ細いほど美味い!ので、限界までほそーくしていくんですね。

冷麦はそうめんと作り方はおなじですが、太さは1.7mm未満でOKなのでこちらの方が簡単にできてしまいます。

そうめんとひやむぎの最大の違いは作られる時期

実は、そうめんとひやむぎの麺の太さ以外の最大の違いが、作っている時期の差にあるんですね。

そうめんは寒い時期に作られて、ひやむぎは温かい時期につくられる。

どうして寒暖の差で作るものが分けられているかと言うと、そうめんをより細く伸ばす必要があるから、暖かい時期に作れないのです。

これはそうめんを伸ばすときに使われる「グルテン」という小麦と水が混ざったタンパク質が温かいと固まってしまうから。

麺が太くても良い冷麦はグルテンが少なくて良いので暑い時期でも作ることが出来るのです。

なので工場では、夏に冷麦、冬にそうめんを年間でつくっているそうです。

MEMO
そうめんを伸ばすために必要な「グルテン」は熱に弱いため、冬に作られる

工場を寒くしたら作れるのでは?

暑さに弱いのであれば、工場自体を寒くして作ったら、年間を通して生産出来るのではないか?

と思ったのですが、エアコンを使って温度を下げてもエアコンで麺がカピカピになってしまい伸ばすことができないようでした。

自然の寒さでないとそうめんは作れないんですね。

今は見られなくなった色付きの麺はひやむぎの証

ちなみに、一本だけピンクや黄緑色のそうめんを見たことはありませんか?

あれは本来ひやむぎだけに入っていたもののようです。

見た目だけで「そうめん」と「ひやむぎ」を見分けられないため、色付きの麺が入っているのが「ひやむぎ」でそうでないものが「そうめん」と作った人たちが決めて区別したのがはじまり。

それでも時代とともに飾り麺としてそうめんに入るようになったのですが、最近はめっきり見かけなくなりました。

特に美味しくなるわけではありませんが、子供の頃ピンクの麺を食べるのが大好きだった私は少しガッカリしています。

現在は全てピンクや黄色い色のそうめんが出ているようですが、宝探しのような一本だけのレア感がないので買ったことはありません(笑)

最高級に美味い!そうめんやひやむぎのオススメレシピ

ここで、いつも家族にリクエストされるそうめんレシピを一つご紹介。

その名も石川県発祥の「ナスそうめん」

以前秘密のケンミンショーという番組で紹介していたものなんですが、超簡単なのでチェックしてみてくださいね。

ナスそうめんレシピ

 

<材料 4人分>

なす 6本

そうめん 5束

ネギ 適量

★出し汁(粉末を溶かしたものでOK) 2と1/2カップ

★しょうが 1/2かけ

★みりん 大3

★しょう油 大3

★砂糖 大2

 

<作り方>

1)ナスはを縦半分に切る

2)★とナスを鍋に入れて柔らかく煮る

3)とろみが出てきたらそのままの素麺を投入

4)そうめんに火が通ったら器に盛り、ネギを散らす

熱いのが嫌なら冷たくしてから食べると良いですよ。

まとめ

そうめんとひやむぎの違いは「麺の太さ」と「作られる時期」で、なぜそうめんが冬場しかつくれないかというと、そうめんを伸ばす成分が温かいと機能しないからとお伝えしてきました。

夏バテのときも、ただ食事づくりが面倒なときも大活躍してくれるそうめんとひやむぎ。

違いがわかったので子どもに突っ込まれても自信を持って言い切ることができますね(笑)

どちらも美味しいのできっとこの夏も大活躍してくれること間違いなしです。